遮音は音を跳ね返し、外部への漏れを防ぐことです。一般的に、空気の振動で伝わる空気音対策に有効です。工場騒音対策では、壁や天井への遮音シート施工が考えられますが、室内の音の反響というデメリットがあります。そのため、音源を遮音材で囲む方法が多く採用されます。これは、工場内が静かになるだけでなく、施工範囲が小規模なため低コストで済みます。また、窓やドアを閉め切るだけでも防音効果が期待できます。
吸音は騒音対策に有効で、ウレタンやグラスウールなどの多孔質材料が使われます。壁への充填やダクトへの巻き付け、吸音パーテーションで機械を囲むなどの方法があります。吸音材は遮音材と併用することで、反響を抑え、防音効果と音響調整を向上させます。
③防振する
工場機械の防音対策には防振が有効です。防振は振動を吸収し、固体音を防ぎます。機械の下に防振シート(ゴム、シリコン、ウレタンなど)を敷くのが一般的です。エアコン室外機や洗濯機の騒音対策にも使われます。ただし、設置場所の環境(高温ならシリコンが適す)や機械の特性を考慮する必要があります。