2024年9月3日 / 最終更新日時 : 2024年9月3日 smf 工場の塗床について、徹底解説!塗床業者の選定ポイントもご紹介! 塗床(ぬりゆか)とは 塗床(ぬりゆか)とは、専用の塗料を使用してコンクリート床を塗装し、床面の保護や美観の向上を図る工事のことです。工場や倉庫、食品工場などで見られる床の塗装は、ただの見た目の問題ではなく、床の保護や機能性を高めるために行われています。塗床は、外壁塗装や普通のペンキとは異なり、用途に応じて選ばれる専門的な塗料を使用し、場合によっては10層近くも塗り重ねて施工することもあります。 塗床を採用する目的 塗床を採用する理由はさまざまであり、主に次の6つの目的があります。床の保護・耐久性アップコンクリートは摩耗や薬品に弱いため、長期的な使用によって劣化しやすい素材です。塗床を施すことで、摩耗や腐食から床を守り、耐久性を大幅に向上させます。発塵の防止コンクリートが剥き出しのままだと、摩耗によって粉塵が発生し、製品の汚染や機器の不具合の原因となります。特にクリーンルームや食品工場では防塵対策が必須です。耐荷重性のアップ重量物の移動やリフトの通行が頻繁に行われる施設では、床への負荷が非常に高くなります。塗床をすることで、床の耐荷重性を大幅に向上させることができます。色を分けて作業効率を上げる塗床は、色分けによって作業エリアを明確化することができ、作業効率の向上に寄与します。導線を示したり、保管エリアを色分けすることで、整理整頓も容易になります。様々な機能を付与する環境や用途に応じた機能を床に持たせることも塗床の重要な目的です。例えば、クリーンルームでは帯電防止や防塵性が求められ、厨房では耐油性や防水性が必要とされます。美装性を上げる床の美観を向上させることで、工場の印象を良くし、外部からの評価を高めることができます。また、綺麗な床は従業員の士気向上にも繋がります。 塗床の種類と特徴 塗床には大きく分けて「厚膜タイプ」と「薄膜タイプ」の2種類があります。1. 厚膜タイプコテで塗る厚膜タイプは、厚み0.8mm以上を目安に塗り重ねて仕上げる方法です。エポキシ樹脂、硬質ウレタン樹脂、MMA(メタクリル)樹脂、ビニルエステル樹脂、水性硬質ウレタン樹脂などがあり、各素材にはそれぞれ異なる特徴があります。エポキシ樹脂: 耐摩耗・耐薬品性が高く、幅広い用途で使用されます。硬質ウレタン樹脂: 耐衝撃性があり、クラック追従性に優れます。MMA樹脂: 施工が速く、耐酸・耐アルカリ性を持つが臭気に注意が必要です。ビニルエステル樹脂: 強い耐薬品性を持ち、長期的な耐久性があります。水性硬質ウレタン樹脂: 耐熱性、耐水性に優れ、臭気が少ないため食品工場での使用に適しています。2. 薄膜タイプローラーで塗る薄膜タイプは、防塵塗装として軽歩行箇所に適しており、短工期で経済的です。下地の凹凸がそのまま反映されるので、美観性には厚膜タイプが優れています。 塗床の施工手順 塗床施工は以下の手順で行われます。施工前の計画と準備現場調査を行い、使用される塗料や施工方法を決定します。下地処理床面の古い塗膜や汚れ、油脂などを除去し、平滑な状態に整えます。塗料の塗布適切な厚さになるように下塗りから上塗りまでを行い、複数の層を形成します。仕上げ作業トップコートを施して塗装を仕上げます。これにより、耐久性がさらに高まります。アフターケア施工後のメンテナンスも重要で、定期的な清掃と補修が必要です。 塗床業者の選定ポイント 塗床業者の選定では、以下のポイントを押さえておくと良いでしょう。下地処理の丁寧さ施工の基盤となる下地処理をしっかりと行う業者を選ぶことで、塗膜の長持ちと仕上がりの美しさが保証されます。環境や用途に応じた提案業者が用途や環境に合わせた塗料を提案してくれるかが重要です。適切な提案がなされない場合、施工後のトラブルに繋がることがあります。実績と信頼性豊富な実績を持つ業者は、多様なニーズに応えた経験があり、信頼できます。特に複雑な環境や特殊な機能が求められる場合、実績の多さが安心材料となります。 塗床施工の重要性と長持ちさせるためのポイント 塗床施工は工場や施設の運用効率と安全性を高めるために非常に重要です。定期的なメンテナンスの重要性塗床が長持ちするようにするには、日常の清掃と定期的な点検が欠かせません。早期対応が鍵小さな傷やひび割れも早めに対処することで、さらなるダメージを防ぎ、塗床の寿命を延ばすことが可能です。